勃起のメカニズム

勃起のメカニズム

何気なく起きている「勃起」。単純な生理現象のようにも思えますが、意外にそのメカニズムは複雑となっています。勃起を起こすためにはそれに関わる器官が正常に働くことはもちろん、必要な物質の放出も必要となってきます。

ペニスの構造の90%は「海綿体」と呼ばれる細い糸状の血管が無数に集まったスポンジ状の組織を「白膜」が覆っています。左右が対になっている「陰茎海綿体」、その下を通っている「尿道海綿体」となり、勃起と関係しているのは陰茎海綿体となります。陰茎海綿体につながっている血管や筋肉(平滑筋)は勃起していない状態では収縮していて、血液がそこに集まってくることはありません。なので日常生活では、血管を通して必要な栄養や酸素を運ぶだけに留まっています。

しかし物理的な刺激を受けたり、興奮を催した際には一気に血液が海綿体へと押し寄せるようになります。脳(刺激・興奮)→神経(中枢神経・脊髄神経)→一酸化窒素放出の順となり、一酸化窒素の放出によって血管が弛みはじめ、多くの血液が海綿体へと向かっていきます。
血液が流れ込んでくるとスポンジ状の海綿体は血液で満たされ、圧力によって硬くなります。これが、勃起という現象になります。

勃起のメカニズム

一度硬くなれば、白膜がパンパンになるので静脈を圧迫するようになります。これによってペニスの中の内圧が上がるので、簡単に血液が流出することなく勃起を維持することができます。

勃起するまでの一連の流れは上記のようになっていますが、ここでもう1つ重要になるのが物質の放出です。「サイクリックGMP」と呼ばれる物質で、いわばからだの中で発生する天然の血管拡張剤となっています。これが細胞の中で増えていくことでペニスの平滑筋を弛めることができ、血管が拡がるようになります。この物質は一酸化窒素の中に含まれていて、増加することでこのサイクリックGMPも増加していくと言われています。

勃起のメカニズム

しかし陰茎海綿体の中には、この物質を分解する働きをもつ「PDE-5」という物質も存在しており、勃起状態を起こすためには2つの物質のせめぎ合いが起こっています。PDE-5は勃起を邪魔してしまう物質となりますが、射精の後や興奮が鎮まった時に勃起を収束する働きがあります。この物質が優位になることで、男性は勃起を解消することができるようになります。からだの中のそれぞれの器官と物質の放出がきちんと行われることで、男性は勃起を起こすことが出来るようになります。そして、これがうまくいかないとEDと呼ばれる症状になります。

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